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アイランドシティについて

【東区アイランドシティ】今年オープン予定はばたき公園の魅力に迫る!

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はばたき公園ってなに??

はばたき公園イメージ図

今年完成予定の「はばたき公園」

アイランドシティ北東部に建設中の自然公園で、大きさ12ヘクタールの広大な敷地では、散策やピクニックを楽しめるほか、“人と自然の共生”をテーマに、野鳥や海の生き物など自然観察しやすいようゾーンごとに計画的に整備され、環境学習の拠点としても生かされる予定です。

 

<はばたき公園はエコパークゾーン計画の一環>

もともと福岡市は、アイランドシティ周辺の海域と海岸域(約550ヘクタール)を「エコパークゾーン」として、自然環境の保護と創出、地域住民の生活環境の向上のためにさまざまな取り組みを行っていました。

今回のはばたき公園もその一環として、人と自然との共生が可能な空間づくりの為整備されてきました。

エコパークゾーン

(福岡市公式HPより抜粋)

今までもエコパークゾーンではいくつもの施策が行われてきましたが、
海岸の整備や環境の育成など下準備のようなものばかりでした。

今回のはばたき公園では、身近に生物や自然を感じる空間づくりを目標にしており、
実際にそこに生息する野鳥の観察など、地域住民が気軽に自然と触れ合い、学べるような施策として多くの注目を集めています。

今回はそんな「はばたき公園」の特徴を

1.「はばたき公園」の目的
2. 「はばたき公園」の整備プラン

に分けて詳しく説明していきます。


1.「はばたき公園」の目的

はばたき公園には大きく分けて3つの目的があります。

①環境の保全・創造

まず第一に、自然環境の保全を目的とし、
150万の人口を抱える都心近くにありながら、豊かな自然環境が存在する貴重な空間を守り,
人と自然との共生を象徴する空間作りを目的としています。

①渡り鳥が利用する場
(主としてシギ・チドリ類の休息場となることを目指します)
②エコパークゾーンの豊かな自然を実感できる場
(エコパークゾーンで保全・創造された豊かな自然を目の前で実感できる場となることを目指します)

アイランドシティはばたき公園 基本計画(整備プラン) 〔概要版〕より引用)

シギ

アイランドシティの位置する博多湾には、毎年多くの渡り鳥が飛来し、渡りの中継地や越冬地等として利用されるなど、渡り鳥にとって重要な役割を果たしています。

例えばシギ・チドリ類などの旅鳥にとって北部九州は、北半球のシベリアやアラスカ⇒日本列島を縦断し南方へ渡るルートと、
朝鮮半島から九州を経由し南方へ渡るルートとが交差するクロスロードになっています。

シギチドリ類の渡りルート
アイランドシティはばたき公園 基本計画(整備プラン)より)

しかし、アイランドシティの工事が進むにつれ、疑似湿地(アイランドシティで埋め立て工事を行う工程で生じた一時的な湿地)が消失したため、
これを巣や餌場として利用していた渡り鳥の生育に大きく影響を及ぼしています。

この問題を改善するため、疑似湿地の代わりをエコパークゾーンを含めた周辺環境全体で担っていく必要がありました。

和白干潟や今津干潟など渡り鳥の餌となる甲殻類が多く採れる採餌場は確保されているため、
はばたき公園では渡り鳥がゆっくり休める休息場となるような環境づくりをしています。

②【市民の交流・学習】

池の鳥を見る親子

次に市民の憩いの場として、交流や学習の機会の場として環境づくりを整えています。

③身近に自然とふれあえる場
(身近に自然とふれあい,憩いや安らぎを享受できる貴重な空間として,多くの市民が利用する場となることを目指します)
④環境学習の拠点
(市民が,長年にわたるエコパークゾーンの取組みなどを,気軽に学び・体験できる環境学習の拠点となることを目指します)

アイランドシティはばたき公園 基本計画(整備プラン) 〔概要版〕より引用)

 

福岡天神

福岡東区といえば、中央区博多天神からも近く、いわゆる都会的な町並みです。

この地域は都会的な特徴のため、自然と触れ合う機会は限られています。
このような環境では、自然の成長や生態系を直接体験することが難しく、市民は日常生活の中で自然を身近に感じることができません。

そんな都会的環境の中でも、市民が自然を身近に感じ、憩いや安らぎを得られるような貴重的空間を目指しています。

 

特にお子さんなど幼少期から自然と触れ合うことが重要で、「命の大事さ」や「自然のありがたみ」を学習しやすく、自然生物への理解関心度にも影響してきます。

もちろん幼少期だけでなく、高校生大学生や研究員を対象とした「環境研究会・学習会」も行っており、この公園を中心に、こどもから大人まで地域住民全体の自然へのリテラシー向上を目標としています。

 

またこの公園では、普段自然との接触が少ない市民にとって、エコパークゾーンの取り組みを通じて、環境について学び、体験することができる教育的な拠点としての役割も担っています。

例えば植林活動清掃活動、またアマモ(海中に酸素を放出したり、魚介類の産卵場や生息場にもなる海藻の一種)シートの作成、その他野鳥観察会やセミナーなど環境や自然について考えるきっかけになるだけでなく、その活動を通した周りとの社会的活動、アイランドシティ内の住民同士のコミュニケーションの一環になるとも考えられています。

③【様々な活動の連携】

ボランティア

先ほどあったように、はばたき公園での環境保全活動から地域住民のコミュニケーションになったり、コミュニティを広げるきっかけを目指しています。

⑤多様な主体が関わる場
(市民や企業,NPOなど,多様な主体が集い,連携して本公園の成長に向け,取り組む場となることを目指します)

アイランドシティはばたき公園 基本計画(整備プラン) 〔概要版〕より引用)

環境に興味をもつ市民や社会貢献したい企業、環境保全に取り組むNPOなど、様々な団体やコミュニティが公園を通して出会い、
連携しあうことで公園の成長も伸びていくと同時に地域社会の活性化を目指しています。

2. 「はばたき公園」の整備プラン

ゾーニング②

はばたき公園は主に4つのゾーンで分け、それぞれに適したエリアづくりを行っており、人間と自然がお互い居心地の良いような環境づくりになっています。

【①自然の成長を学ぶゾーン】
ここは、地域住民やNPOなどの団体が協力して自然形成に携わりながら、時間経過とともに自然が成長する過程を学習・観察できる空間になります。

主に地形に起伏をもたせ,水辺から丘陵地へと続くよう様々な自然環境の展開が可能となる場にしています。なるべく自然そのままの成長に委ねるため、植栽は行わなわず、自然本来の姿が観察できます。

またシギやチドリなど渡り鳥の休息場としての機能もあり、飛来する野鳥を観察することができます。

ただ、あくまで渡り鳥休息場なので、野鳥が安心して休息できる空間とするため、人の立ち入りが制限されていたり、公園利用者や周辺住宅の住民から見下ろされないよう,周囲より地盤を高くしています。

 

【②海の自然を学ぶゾーン】
海生生物や野鳥の生息環境を整え、観察を通して、海域の生物の多様性や環境保全の重要性について学習する空間になっています。

渡り鳥が海の上でも休息できるような石組みの設置だけでなく、アマモや海底に堆積した泥を良質な砂で覆う「覆砂」で水質改善を行い、多種多様な生物が生息できるような環境づくりがされています。

 

【③海辺に親しむゾーン】
ここでは、反対側に見える博多湾東部の豊かな自然や周辺海域に飛来する野鳥の観察や、遊歩道と緑を配置し、エコパークゾーンの成長していく海辺を感じ親しみながら歩きたくなる空間になっています。

またこのエリアでは、クロマツ,ハマボウ,トベラなどの耐潮性のある樹種を選定し北風(潮風)から公園を守るため役割も果たしています。

 

【④自然を楽しむゾーン】
訪れる人々の交流が図られるとともに、エコパークゾーン全体を一望したり、休息やピクニックなどを通してくつろぐこともできる空間づくりになっています。

このエリアでは、エコパークゾーンの自然の風景を一望できるような築山を設けていたり、原っぱやガイダンスセンターなど来場者の過ごしやすい環境づくりを行っています。

まとめ

今回ご紹介した「はばたき公園」は2024年オープン予定です!

アイランドシティ内にすでにある「中央公園」とはまた大きく異なる公園です。自然と人間の共生を実現させており、都会暮らしを忘れさせるような空間になっています。

また、休息するだけでなくこの目で自然が成長していく過程を1から見れるというのは、なかなかできない体験です。

オープンしたらぜひ遊びに行きたい公園ですね!