海につくられた島型のまち、アイランドシティ。
海に囲まれ魅力的に思える反面、災害に対するリスクも気になります。
そこで、アイランドシティに詳しい博士に、防災のあれこれを聞いてみました!
ワシが博士じゃ!
博士! 地震のリスクについて教えて!
Q.福岡の都市圏って警固断層帯が通っていますよね? もし、直下型地震が起きたら、どのくらい揺れるのでしょうか?
アイランドシティは警固断層帯からは比較的遠く、相対的に揺れにくい地域なんじゃ。
この「揺れやすさマップ」を見てくれ。
このマップは警固断層帯を震源とする地震が起きた場合の揺れやすさを色分けしたものじゃ。
博多区は揺れやすさが高いとされる赤色が多くを占めている。
これは耐震性の低い鉄筋コンクリート造の建物が倒壊する可能性のあるレベルじゃ。
一方で、アイランドシティの場合は…
引用:https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/bid_safe/life/map_2.html
揺れの度合いが中程度という意味合いの黄色で示されている。
これは耐震性の低い木造建築物が倒壊する可能性のあるレベルじゃ。
Q.福岡の中では揺れにくいことが分かりました。全国的に見て、福岡はどれくらい地震リスクがあるのでしょうか?
それを表す指標として使えるのが地震保険の基本料率じゃ。
料率が高い地域ほど地震のリスクが高いとされていて、例えば、首都直下地震の危険性が叫ばれる東京は基本料率も高いな。
一方で、福岡は最も低いグループに分類されているぞ。
博士! 津波が怖いです!
Q.アイランドシティは海上にあります。津波のリスクが高そうですが…
津波リスクについて考える前に、津波がどのように発生するかの基本的な理解が必要じゃ。
まず、津波は通常、海溝型地震によって引き起こされる。
これは海底のプレート境界において、プレートが急激に跳ね上がって起こる現象で、東日本大震災もこのタイプじゃな。
この跳ね上がりのエネルギーが海面に伝わり、津波となって押し寄せるんじゃ。
幸いにもアイランドシティの位置する玄界灘側には、海溝型地震を引き起こすプレートの境界面は無いぞ。
Q.博多湾における、観測史上最大の津波の高さは?
32cmじゃな(東日本大震災時)
博士! 高潮の心配はありますか?
Q.海に囲まれているので高潮の影響も気になります
アイランドシティにおける高潮の被害はこれまでに確認されていないぞ。
博多湾で過去に観測された最高潮位は約2.8mじゃが、アイランドシティの地盤はこの潮位よりも1.4m以上高い位置に設定されているからのぅ。
もちろん、自然災害に対して油断は禁物じゃ!
事実、高潮ハザードマップでは浸水の恐れのあるエリアに指定されているからのぅ。
(引用:https://www.city.fukuoka.lg.jp/shimin/b_suishin/bousai/takashiohazardmap.html)
博士! 電線の地中化が防災に一役買ってるってどういうこと?
Q.アイランドシィでは電線が地中化されていますが、地中化のメリットって「景観がいい」以外にあるのですか?
そもそも、空中の電柱間に電線を架ける方式には、台風や地震などの自然災害に対して次のような脆弱性がある。
- 電線の垂れ下がりや電柱の倒壊による安全リスク
- 電線や電柱のトラブルによって電気、情報のネットワークが途絶える
- 電柱の倒壊で緊急車両の通行が妨げられる
アイランドシティでは電線を地中化することで、これらのリスクを低減しているんじゃな。
まとめ
災害リスクは比較的小さく、防災についてもしっかり考えられているようです。